映画「ゴールド・ボーイ」の感想(ネタバレあり)・レビュー・評価・あらすじ・動画配信まとめです。前半パートはネタバレなし、後半パートからネタバレありの構成です。
上映日 | 2024年3月8日 |
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製作国 | 日本 |
ジャンル | サスペンス |
監督 | 金子修介 |
脚本 | 港岳彦 |
キャスト | 岡田将生、黒木華、羽村仁成、星乃あんな、前出燿志、松井玲奈、etc. |
上映時間 | 129分 |
あらすじ
義父母を崖から突き落とす男の姿を偶然にもカメラでとらえた少年たち。
事業家の婿養子である男は、ある目的のために犯行に及んだのだ。
一方、少年たちも複雑な家庭環境による貧困や、家族関係の問題を抱えていた。
「僕達の問題さ、みんなお金さえあれば解決しない?」朝陽(13)は男を脅迫して大金を得ようと画策する。
「何をしたとしても14歳までは捕まらないよ。少年法で決まってるから」殺人犯と少年たちの二転三転する駆け引きの末に待ち受ける結末とは……。
映画「ゴールド・ボーイ」予告編
感想(ネタバレあり)
東昇という存在感
まず、なんと言っても岡田将生さん演じる東昇の存在感がすごかったです。
彼が登場するだけで、画面の空気が一変するような。
あの、どこか冷めていて、それでいて底知れない怖さを秘めた視線。
まさに「悪意の権化」といった感じで、物語に引き込まれました。
予想を裏切る展開
原作が中国のベストセラー小説ということもあり、話の骨太さは折り紙付きでしたが、少年たちが起こした事件の顛末が本当に予想外でした。
まさかあんなにもあっさり東昇を突き落とすとは…。
そこからの彼らの動揺や、罪悪感との戦いがリアルで、観ていて胸が締め付けられました。
特に印象的だったのは、それぞれの少年が抱える事情や葛藤が丁寧に描かれていた点です。
裕福な家庭の子もいれば、そうでない子もいて、彼らが事件に手を染めていく過程が、単純な悪意だけではない、複雑な背景を持っていることが伝わってきました。
真犯人の告白、そして最後の結末
個人的に一番ゾッとしたのは、あの最後の結末です。
本当に手に汗握りました。
考えさせられる悪の形
全体を通して、少年たちの「悪」と、大人の「悪」が交錯し、観終わった後もずっしりと心に残る作品でした。
彼らがなぜああなってしまったのか、そして、もし別の選択肢があったとしたらどうなったのか。色々と考えてしまいました。
総評・まとめ
少年たちの繊細さと残酷さ、そして大人の冷酷さ。
人間の心の闇を覗き見るような、そんな体験ができる映画でした。
決して明るい気持ちになる映画ではありませんが、見て損はない、むしろ見ておくべき作品だと感じました。